XSR900 GP SC-Project S1

新発売のXSR900 GP用 SC-Project S1を取り付け!

YAMAHA XSR900 GP(24-25年式)に適合するSC-Project「フルエキゾーストシステム 3-1 & S1 サイレンサー」が新登場しました!交換手順とその魅力、そして同時装着がおすすめの新開発「ECRデバイス」と「Sprint Filter」も併せてご紹介いたします♪

 

XSR900 GP用 SC-Projectフルエキゾースト新登場です!

皆様こんにちは、iMotorcycle Japanです!

今回のブログは、YAMAHA XSR900 GP用 SC-Projectフルエキゾーストマフラーの話題です。

XSR900GP SC-PROJECT S1

YAMAHAといえば、やはり思い浮かぶのはクロスプレーンエンジン。並列エンジンでありながらも、V型エンジンのような不等間隔爆発を取り入れた革新的な設計は、MotoGPマシン直系の高い技術が採用されています。その代表格がフラッグシップスポーツバイクのYZF-R1です。

一方、XSR900 GPもクロスプレーンのコンセプトを受け継いだ一台。80年代を彷彿とさせるクラシカルなスタイルに、最新のテクノロジーを融合させたネオクラシックのオートバイとして、多くのライダーから支持を集めています。「意のままに操れる悦び」を追求したクロスプレーンのフィーリングが、単なるスタイル以上の“走る魅力”を引き立てているのかもしれません。

XSR900GP SC-PROJECT S1

そんな高性能エンジンをさらに洗練させるには、やはりエキゾーストマフラーの交換がおすすめです♪

今回のブログでは、新発売のXSR900 GP(24-25年式)用SC-Projectのラインナップの内、

フルエキゾーストシステム 3-1 & S1 サイレンサー」を実際に装着してみましたので、詳しくレポートさせていただきたいと思います!

XSR900 GP用 SC-Projectのラインナップ

XSR900 GP用のSC-Projectは、「フルエキゾーストシステム 3-1 & S1 サイレンサー
と「フルエキゾーストシステム 3-1 & CR-T サイレンサー」の2モデルがラインナップされています。いずれのモデルも、同系のエンジンを持つMT-09(24-25年式)、XSR900 (24-25年式)にも適合するエキゾーストマフラーです。

XSR900GP SC-PROJECT S1

今回、実際に取り付けてみた「S1」は、純正エキゾースト(7.2kg)と比較して40%以上の大幅な軽量化(3.2kg)を実現し、9,500 rpm時に+3.9HPのパワー、+2.2 Nmのトルクの向上という圧倒的な性能を発揮。XSR900 GPのエンジンパフォーマンスを最大限、引き出せるよう設計されています。

XSR900GP SC-PROJECT S1

ステンレス製のエキゾーストパイプ、同じくステンレス製のサイレンサーボディ、そしてカーボン製エンドキャップで構成された「S1」は、パワーデリバリーと軽量化に加え、耐久性・耐腐食性といったエキゾーストシステムに求められる要素を高次元で両立しています。

XSR900GP SC-PROJECT S1

「SC-Project」のロゴがレーザー刻印された円錐形状のサイレンサーは、洗練された外観とともに、SC-Projectらしい重厚で力強いエンジンサウンドを演出しています。エンドには脱着可能な消音バッフルも装備。

なお、「S1」はサーキット走行やレースでの使用を前提に設計されたモデルですので、性能を十二分に引き出すためにECUのリマッピングをおすすめしています。

それでは、XSR900 GPのノーマルエキゾーストマフラーの取り外しと「S1」の装着手順について、以下ご紹介いたします!

XSR900 GPノーマルエキゾーストの取り外し

ユーロ5+に適合したXSR900 GP(24-25)はエキゾーストパイプ(左側)とサイレンサー付近(右側)の2箇所にO2センサー(ラムダプローブセンサー)が装備されています。SC-Projectに交換する際には2つのセンサーを移設する必要がありますので、それらのセンサーを取り外す準備をしておきましょう。

左右センサーハーネスは、それぞれフロントボディーカウルの左右の内側でメインハーネスに接続されています。

XSR900GPノーマルマフラー取り外し手順

メーター脇のインナーカウル左( ↑ 白〇部:プッシュリベット×3)右( ↑ オレンジ〇部:プッシュリベット×3)を取り外した上で、フロントボディーカウル両脇の固定ボルトを取り外し、カウルに可動の余裕をもたせておきます。できた隙間から手を入れ、ラジエーター脇に位置するコネクター( ↓ 白〇部、オレンジ〇部)接続をリリースします。

XSR900GPノーマルマフラー取り外し手順

また、左右センサーハーネスはそれぞれ左右のラジエーターホースに結束されていますので、併せて外します(左側の結束部は再使用できないタイラップですので、新品のタイラップの準備が必要です)。

XSR900GPノーマルマフラー取り外し手順

17㎜サイズのメガネレンチを使用し、エキゾーストパイプからセンサー本体を取り外します。

それでは、いよいよマフラー本体です。

XSR900 GPのマフラーはエキゾーストパイプ〜サイレンサーまで一体構造となっています。フランジ部(二面幅12㎜六角ナット×6)とサイレンサーの取付ボルト(二面幅12㎜の六角ボルト×2)で車体に取り付いています。

XSR900GPノーマルマフラー取り外し手順

ただし、3本のエキゾーストパイプのすぐ前方にはラジエーターが迫っており、ラジエーター固定ボルトを取り外す、もしくは緩めておかないと、エキゾーストパイプがラジエータ裏に干渉し、取り外しが困難な構造となっています。

ラジエーターのアッパーマウント左右2箇所( ↓ 二面幅5㎜のヘキサゴンボルト )を外し、

XSR900GPノーマルマフラー取り外し手順

ロアマウントステー(二面幅10㎜の六角ボルト)を緩め、ラジエーターをある程度、可動できるようにしておくことで、エキゾーストパイプが取り外しやすくなります( ↓ )。

XSR900GPノーマルマフラー取り外し手順

エキゾーストパイプのフランジ部を抑えているナットは奥まった箇所に位置しておりますが、二面幅12㎜のボックスソケット&ユニバーサルジョイント&エクステンションバー&ラチェットの組み合わせでアクセスできます( ↓ )。

XSR900GPノーマルマフラー取り外し手順

フランジナットを緩めつつ、サイレンサーの左右の固定ボルトも取り外します(左側の取り付け部はサイドスタンドスイッチがボルトに被る構造ですので、12mmのメガネレンチで緩めます)。

XSR900GPノーマルマフラー取り外し手順

ノーマルマフラーの下側を支えながら、慎重に車体から取り外します。ノーマルマフラーは大変重いので、くれぐれもご注意ください!

XSR900 GP用 SC-Project S1フルエキゾーストの取り付け

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

SC-Project 「フルエキゾーストシステム 3-1 & S1 サイレンサー」には3本のエキゾーストパイプとフランジ(スペーサーとプレート)、集合パイプ、サイレンサー本体、O2センサー延長ハーネス、取り付けボルト類が同梱されています。エキゾーストパイプガスケットは付属しませんので、純正品をご用意ください

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順
XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

3本のエキゾーストパイプと集合パイプを組みあげたイメージが下の画像です。1~3番のエキゾーストパイプは画像内のエキパイの曲げの角度やスプリングフック金具の位置関係を参考に組み立てていただけたらと思います。

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

実際の取り付けにあたっては、エキゾーストパイプのフランジ ⇒ エキゾーストパイプ ⇒ 集合パイプ ⇒ サイレンサーとエンジンに近い側から順番に、個別に組み付けていくとスムーズです。

まずはフランジの部品をエンジンにセットします。フランジスペーサーはリブのついている部分がフランジプレート側です( ↓ )。

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順
XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

エキゾーストパイプを差し込みやすいようにフランジナットは仮締めしておくのがコツです( ↓ )。

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

全てのフランジのスペーサーとプレートをセットしたら、エキゾーストパイプを一本ずつ差し込みます。2番のエキゾーストパイプはラジエーターロアマウントステーが最も迫っている箇所ですので、ステーは一旦取り外すとスムーズです。また、排気漏れ防止のため、差し込み口には付属の液状のガスケットを塗布、シール処理をしておきます。

3本のエキゾーストパイプを組み付けた後、集合パイプでまとめます。

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

集合パイプ後端部にサイレンサーを差し込み、付属の金属バンドで仮締めします。

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

SC-Projectのサイレンサーステーは車体側の黒いサイレンサーステーの裏側に配置し、付属のボルト類を使用して仮締めします。

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

上の画像の白矢印の通り、O2センサーも車体側の黒いサイレンサーステーの奥に隠れるかたちになります。このO2センサーはノーマルマフラーの右後側のハーネス全長の長い方を使用します。

すべての構成部品を組み上げたら、無理な力が加わらないように各パイプの位置関係を微調整しながら、フランジナットを本締め ⇒ 各パイプ間をスプリングを掛けて結合 ⇒

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

 金属バンド、サイレンサー固定ナットを本締めしていきます。

2つのO2センサーは下記の組み合わせで取り付けます。

  • ノーマルエキゾースト左前側(ハーネス長の短い方)⇒ SC-Project「S1」の前側( ↓ オレンジ色の矢印)
  • ノーマルエキゾースト右後側(ハーネス長の長い方)⇒ SC-Project「S1」の後側( ↓ 白色の矢印)
XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

後側に取り付けたO2センサーハーネスはノーマルの取り回しと同じように車体に這わせます。付属の延長ハーネスを使用し、右側ラジエーターホース付近でジョイントします( ↓ 白矢印)。

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

前側のO2センサーハーネスは ① クーラントリザーブタンクの裏側  ⇒ ② オイルクーラーパイプの内側  ⇒ ③ オイルフィルター上 ⇒ ④ ラジエーター左側ロアホースに這うように車体左側に取り回していきます( ↓ 画像内の対応する数字をご参照ください)。

XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順
XSR900GP SC-PROJECT 取り付け手順

前側のO2センサーハーネスも車体側のコネクターまでは届かないので、同梱されている延長ハーネスを接続します。

エキゾーストパイプの裏側を通りますので、ハーネスが溶損しないよう配慮して取り回します。必要に応じタイラップなどで、ラジエーターホースなどに結束しておくと安心です。

左右共にO2センサーのハーネスを車体側のコネクターに接続し、元々ラジエーターホースに結束されていた箇所(右側1箇所、左側2箇所)にタイラップで固定しなおします。O2センサーのコネクターを外すために可動できるようにしておいたフロントボディーカウル、取り外したインナーカウルを元に戻したら、完成です!

XSR900GP SC-PROJECT S1

ノーマルの重量と「S1」の重量差はなんと3㎏!実際に作業すると、ノーマルエキゾーストマフラーのずっしりとした重量とSC-Projectの軽さがリアルに体感できます。

XSR900GP SC-PROJECT S1

コンパクトでレーシーな「S1」がXSR900 GPにとても似合っていますね !! ボリューム感のあるノーマルエキゾーストマフラーからスタイリッシュで軽快な印象へと一新されました!

尚、今回「S1」を取り付けたXSR900 GPには純正オプションのアンダーカウルが装着されていましたが、干渉せずに取り付けることができました♪

XSR900GP SC-PROJECT S1

同時装着おすすめパーツ ECRデバイス&Sprint Filter

年々厳しさを増す排ガス規制。今回ご紹介したXSR900 GP(24-25)は、ヨーロッパの最新排ガス基準であるユーロ5+に適合したモデルです。

ユーロ5+では、排ガス浄化装置である触媒(キャタライザー)の監視機能が強化されており、社外製のエキゾーストマフラーへ交換し、純正キャタライザーを取り外した状態で走行すると、ECU(エンジンコントロールユニット)が異常と判断し、エラーを発生させる可能性があります。

SC-PROJECT ECRデバイス

この問題に対応するため、SC-Projectではエキゾーストシステムと併せて
ECRデバイス(Electronic Catalytic Remover)」も開発。キャタライザーを取り外した状態でも、ECUが正しくエンジン制御できるよう設計された補助デバイスで、OBDソケットへ接続するだけで機能します。

SC-PROJECT ECRデバイス

今回取り付けた「フルエキゾーストシステム 3-1 & S1 サイレンサー」は、その名のとおりフルエキゾースト仕様のため、純正触媒を取り外して使用する仕様となっています(「CR-Tサイレンサー」も同様にフルエキ仕様です)。

そのため「キャタライザーキャンセル専用ECRデバイス (ユーロ5+ 対応) 」の同時装着がおすすめです。ECUがエンジンを安定的に制御することをサポートします。 

なお、どちらのフルエキもレース専用品のため、公道での使用は不可となりますのでご注意ください。

また、排気系を変更する際には、吸気系も合わせて最適化するのがセオリー。「S1」や「CR-T」はサーキット走行やレース用途に特化したハイパフォーマンスモデルのため、ECUリマッピングによる燃調最適化と併せて、高い吸気効率を誇る「Sprint Filter」の導入もおすすめします。

XSR900GP SC-PROJECT S1

SC-ProjectやSprint Filterといった世界水準の技術の組み合わせは、きっとXSR900 GP本来のクロスプレーンのポテンシャルを最大限に引き出してくれることでしょう!


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